遠藤先生賞
障子の家
宮崎有季(熊本大学大学院)
[講評]
「障子の家」はありふれた素材である障子をモチーフにしている。原体験としてはだれにでもあるのでは無いかと思うが、天井まで障子に覆われた空間体験は特異もので、少し古い記憶だが蚊帳を思い出させてくれる。包まれることの心地よさと出入り部分を低く抑え、を子供の小さなスケールに設定にしているところがいい。やや残念なのはこの障子を保持するフレームが、既存の柱・梁の架構形式を超えていない点にある。また、この提案には屋内だけに限定されない拡張性も内在している。